1.一般治療(一般歯科)について
当院は保険医療機関です。
“一般歯科“とはお口の中でおこる様々な病気(虫歯・歯周病・かぶせものの治療や義歯の作成、親知らずの抜歯など)に対して治療を行うこと。また、基本的には保険医療制度の制約の中で目的である”噛める“ようになるまでの治療にのみ保険は適用されるので、高い審美性までは求めることができません。そこで、当院は患者間様それぞれの歯の状態や一緒に考えさせて頂く中で、必要に応じてより良質な治療や審美性を追求する自費治療のご提案もさせて頂いております。
(もし保険診療ではなくなる自費治療のケースは必ずメリット・デメリット・どの程度の金額が必要かをしっかり説明させて頂き、同意の上おこなわせて頂きますのでご安心ください)
2.虫歯について
むし歯とは虫歯菌(ミュータンス菌)がつくる酸によって歯が解かされる病気です。甘いものや飲み物(炭酸飲料や甘い紅茶・コーヒー・スポーツドリンクなど)がお口に入ると虫歯菌がプラーク(歯垢)をつくり、そのぬめりのプラークの中で虫歯菌は酸を作り歯をどんどん溶かします。
むし歯にならないためにはまずその性質を理解し、しっかり歯磨きをして原因を取り除くことが重要です。
ポイントを押さえよう虫歯対策!
Point1 虫歯にならない強い歯をつくる ⇒ フッ素
Point2 歯磨きをしっかり ⇒ 適切なブラッシングとデンタルフロスの応用。定期検診(プロによるPMTC)
Point3 お口に入る砂糖を控える ⇒ キシリトールによる虫歯菌の善玉化。虫歯菌の感染予防(お子様への母子感染)
3.歯周病について
歯周病とは歯と歯茎の境目からプラーク(歯垢)のなかに潜んでいる歯周病菌進入することで、その周りの組織の炎症を引き起こしたり歯を支える骨を溶かしてしまう病気のこと。重症になるまで痛みを伴わないことが多いため、気づいたときには手遅れ(歯がグラグラして抜くしか方法がなくなる)になることが多々あります。
基本はご自身の免疫力で防御しますが、毎日の疲れで免疫力が下がったりすることで歯周病菌の勢力が強くなり、結果負けてしまうことも。規則正しい生活で健康を保つことが第一ですが、同時に毎日の適切な歯磨きや定期検診(プロによるPMTC)を受けることで、細菌数をコントロールし“予防”の意識を持つことがとても重要となります。
4.当院での無痛治療
●表面麻酔
注射をする前に歯茎にゼリー状の表面麻酔を塗り痛みに対する感覚をなくします。
●麻酔液
液自体を一番痛みが少ない人の体温(37度くらい)に温めて使用します。
●注射針
極力細い注射針を用いることで痛みが軽減できます。
更に詳しく無痛治療について知りたい方は【無痛治療・MTA】のページをご覧ください
5.無痛治療(ドクスベストセメント)
<只今、当院では取り扱っていません。>
アメリカで開発されたドクスベストセメント(Doc’s Best Cement)は、鉄イオンFeと銅イオンCuのコンビネーションによる殺菌力により、「むし歯を削らないで、殺菌して治療する」という最新のむし歯治療です。ドックベストセメント治療は、虫歯治療や根管治療などの治療時に行いますが、特に虫歯を完全に除去すると神経まで達してしまい、神経を抜くことになってしまう時などにドックベスト治療を行うと、神経を抜かないで済む確率が高くなり、結果的に歯の寿命を伸ばすことにもつながります。
また、ドックベストセメント治療は、3Mix法と治療内容が似ていますが、3Mix法と比べて優れている点もいくつかあります。
MTAセメント(参考HP)http://www.amies-dental.com/1575pulp-protection/
6.神経を守るMTA覆髄治療(歯髄保存治療)
<只今、当院では取り扱っていません。>
歯髄近くまで進行した重度の虫歯は刺激により歯髄が炎症を起こしやすいため歯髄を保存する処置(覆髄処置/覆罩処置)が必要になります。
特に虫歯の除去時に神経が(歯髄)露出した場合は通常、水酸化カルシウムによる直接覆髄により、歯髄の保存・温存をしますが、成功率はそれほど高くありません。
結果的に神経を取る処置(抜髄処置)が必要になることもあります。
そこで新しく発売されたレジン、ケイ酸カルシウムを主成分としたMTA覆髄治療(歯髄保存治療)は高い確率で神経を残すことができるようになりました。
MTA(Mineral Trioxide Aggregate)とは、ケイ酸カルシウムを主成分とし、生体親和性や封鎖性、石灰化促進作用、デンティンブリッジ形成能、細胞反応活性化促進作用、 抗菌性に優れた革新的な材料です。この「神経を守る」「神経を残す」MTA覆髄治療は歯の寿命を延ばすことのできるMI治療(最小襲撃治療:ミニマル・インターベンション)といえます。
MTAの方法はMTA覆髄治療では、歯髄に近接した深い虫歯の除去などの治療過程がとても重要になります。
現在発売されているのは、プロルートMTA(Pro Loot MTA)とセラカルLC(TheraCall LC)があり、当クリニックでは後者を取り扱っています。
STEP1
歯科用顕微鏡を使用して、低速ドリルや手用器具(エキスカベーター)などで虫歯を除去していきます。
STEP2
虫歯を取り除き、う蝕検知液で虫歯が残っているか確認します。健全歯質は削らず、虫歯だけを確実に取り除いていきます。
歯髄に近接した深い虫歯の治療となるため、刺激を与えないように虫歯を取り除いていくことがポイントになります。
STEP3
虫歯を取り除き、う蝕検知液で虫歯が残っているか確認します。健全歯質は削らず、虫歯だけを確実に取り除いていきます。
歯髄に近接した深い虫歯の治療となるため、刺激を与えないように虫歯を取り除いていくことがポイントになります。
MTA覆髄治療の特長
注意点
◆適応症が限られています
MTAによる覆髄処置は、非感染生活歯髄が適応症になり、何もしなくてもズキズキ痛む、温かい物で痛むなどの炎症歯髄や感染歯髄は非適応症となります。よってMTA治療の可否は虫歯の状態を直接確認した上で、判断していきます。
◆歯髄を保存できない場合もあります
MTAによる覆髄処置は、従来よりも高い確率で歯髄を保存できる治療法ですが、歯の状態によっては治療後に、歯髄の炎症などによる抜髄処置が必要になる場合があります。
◆治療直後は多少しみることがあります
MTA覆髄治療の直後は、虫歯除去時の刺激や覆髄処置の刺激によって、一時的に歯が過敏になり、冷たい物などでしみたりする場合があります。これらの症状も時間が経つにつれて軽減・消失していきます。
◆保険適用外の治療です
MTA覆髄治療(歯髄保存治療)は、保険適用外になります。 費用は、5,000~10,000円。所要時間は、20~30分です。
このように大きな虫歯でも神経を残して治療ができる確率が高くなりました。是非「MTA治療で」とお声かけください。